一眼カメラのキットセットは本当に初心者にオススメ？

一眼カメラは魅力的なアイテムですが、これから一眼カメラを購入しようと考える初心者さんの中には、キットセットを選ぶかどうか迷っている方も多いのではないでしょうか？この記事では一眼カメラを購入する前に、ぜひ知っておいて欲しい内容を書いています。

一眼カメラには多くの種類があり、初めて一眼カメラを選ぶ際はどれを選んでいいのか迷ってしまいます。本来であれば一眼カメラについてしっかり調べてから購入するものですが、筆者の場合は何も考えずに店員さんに勧められるがまま、初めてのデジタル一眼を手に入れました。

一眼カメラといってもメーカーや機種によって性能が違います。実際はこの記事を読んでいらっしゃるあなたのように、しっかりとしたリサーチを行ってから購入した方が良いですね。

一眼カメラのキットセットとは

一眼カメラのボディとレンズをセットで販売しているのがキットセットです。

キットセットには標準レンズが付属しているほか、標準レンズの他にもう１本ズームレンズが付属することもあり、それをWズームキットなどと言います。

キットレンズとは？

では、一眼カメラのキットレンズとは何でしょうか。

先ほど、一眼カメラのボディとレンズをセットで販売しているのがキットセットと説明しました。キットレンズは、このキットセットについているレンズの事です。メーカーがボディとセットで販売する用に作ったレンズになります。

キットセットのメリット・デメリット

メリット

キットレンズが付属するキットセットには、初心者が手軽に一眼カメラを始めることができる魅力があります。カメラとレンズの選び方に迷うこともなく、メーカーが組み合わせを考えているため互換性に問題が起きることも少ないです。

また、基本的な撮影に必要な焦点距離をカバーしていることや、ズームレンズの場合は広角から望遠まで幅広くカバーできる点が初心者にはありがたいかもしれません。また、単品のレンズに比べて軽量でコンパクトであることもメリットとして挙げられます。

更には、単品でボディやレンズを購入するよりも、キットセットを購入する方が価格が手頃という点も初心者にとって魅力的と言えるでしょう。

 価格が手頃
 軽量・コンパクト
 カメラとレンズの互換性に問題が起きにくい
 基本的な撮影に必要な焦点距離をカバーしている

デメリット

キットレンズは暗い場所が苦手と言われます。その理由のひとつとして挙げられるのがF値です。レンズ には明るさを示す指標であるF値というものがあり、このF値が小さければ小さいほど明るいレンズ（暗い場所にも強いレンズ）となります。しかし、キットレンズの場合はこのF値が4.0～5.6であることがほとんどです。レンズの構造もあるので一概には言えませんが、F値が4というのは少し暗いシーンが苦手であると言えます。

ちなみに、F値は小さければ小さいほど背景をボカすことができます。つまり、キットレンズは背景ボケもあまり得意ではありません。

そして、メリットにあがった、軽量・コンパクト・基本的な撮影に必要な焦点距離をカバーしている・価格が手頃といった部分はデメリットにもなりえます。価格を抑えて軽量でコンパクトにしているという事は、単品購入する高いレンズと比べると、構造が単純になっていたり、使われている材料や部品が違うという事になります。この辺りが、暗い場所や背景ボケが苦手であったり、解像度の性能が少し劣ってしまう部分に繋がっています。

 暗い場所が苦手
 背景ボケが得意ではない
 高価なレンズに比べると解像度が劣る

一眼カメラのキットセットは初心者にオススメ？

筆者の初めての一眼カメラはWズームキットというレンズが２本ついたキットセットでした。この頃の主流といえばコンパクトデジタルカメラ（通称コンデジ）だったのですが、もともと写真を撮るのが好きだったこともあり、子どもの誕生を機に良いカメラが欲しくなったのです。

初心者で右も左もわからず一眼カメラを購入して、初めて撮影をしたときに感じたのは「ぜんぜん綺麗に撮れない」という焦りでした。良いカメラを買えば、必然的にきれいな写真が撮れるものだと思っていたのです。そんな期待を裏切るように撮った写真はブレブレで、父がコンデジで撮影してくれた写真の方が何倍も綺麗でした。

キットセットとは言え、それなりのお金を出して購入していたのでショックと焦りで悲しくなった事を覚えています。

そんな筆者も、ネットで調べながら撮影の練習を積み重ねていく内にだんだんと上達していき、それなりに良い写真を撮れるようになって一安心したと同時にカメラにハマっていきました。キットセットでも練習すればそれなりに良い写真は撮れるようになります。

ただ、一眼カメラのキットセットが初心者にオススメかどうかは難しい問題です。

今はスマホのカメラ性能がかなり良くなっていて、キットセットのカメラを購入するよりもスマホで十分だったな・・・と後悔してしまう人も多いのではないかと思います。最近のスマホカメラ（特にiPhone）は我々が思っている以上に賢いので、お手軽に綺麗な写真を撮りたいのであれば、スマホの方が簡単できれいに撮影できてしまいます。

そうは言っても、スマホのカメラでは限界があります。詳しく書くと長くなってしまうので、一眼カメラとの違いについてはまた別の記事で解説しますが、スマホでは表現できない写真を撮りたいのであれば、一眼カメラのキットセットではなく、ボディとレンズを自分の用途に合わせて購入することをお勧めします。

レンズを別で購入するなら何を選べば良い？

特に撮りたいものがはっきりしているわけでは無いけど、とりあえず一眼カメラを始めたい。というなら、F値が小さく（2.8以下）、焦点距離が18～35㎜くらいのレンズを選ぶと良いと思います。標準的なレンズなので、ここから初めて見ると良いのではないかと思います。

また、メーカーによってはキットレンズをセットにするのではなく、単品でも購入できる良いレンズをセット販売しているものもあります。どのような用途に向いているセットなのかを説明しているものもあるので、参考にしてみるのも良いでしょう。

・焦点距離18～35㎜、F値2.8以下のレンズがおすすめ
・高級レンズがセットになったセット販売もある